シトシトと降り続く雨、部屋にこもる湿気、そしてどんよりと低い雲。梅雨のシーズンが本格化すると、なんだか朝から体が重たく感じたり、やる気が起きなかったりすることはありませんか?
湿度の高いこの季節は、気圧が低い日が多く重なる時期でもあります。気圧の変動は私たちの自律神経にダイレクトに影響を与えるため、自律神経が乱れ、体調を崩しやすくなってしまうのです。
どんより、重たい。梅雨の季節がもたらす心身の「不調」
筆者matsuも、この梅雨のシーズンは大の苦手。毎日のように続く、ずーんとした重さのある「頭痛」に悩まされています。「今日もすっきりしない天気…」と窓の外を見るだけで、少し憂鬱な気持ちになってしまうことも少なくありません。
服がなかなか乾かなかったり、お部屋の中がなんとなくジメジメしていたり。外的な環境だけでなく、内面的な体調まで引っ張られてしまうのが、梅雨という季節の難しいところです。
コントロールできない自然現象だからこそ、アロマテラピーの出番
天気や気圧は、私たちの力ではどうにもコントロールできない自然現象です。「気合いで天気を晴れにしよう」なんてこと、到底できません。
そういったコントロールできない外側の変化に対しては、内側のケアでバランスを取る必要があります。そこで素晴らしい力を発揮してくれるのがアロマテラピーだと思います。
アロマテラピーは、植物が生き抜くために作り出した100%天然の香りの成分(精油)を使って、私たちの心や体のバランスを優しく整える自然療法です。植物の力強い香りは、嗅覚を通じて脳の自律神経を司る部分に一瞬で届き、乱れたリズムを穏やかに調律してくれます。
今回は、私自身が日々の梅雨の辛さを乗り切るために実際に活用している、このシーズンにぴったりなアロマテラピーの具体的な活用法とレシピを、3つのシーンに分けてご紹介します。
ジメジメシーズンの3大ストレスを撃退するアロマ活用レシピ
この時期の代表的なストレスといえば、「部屋のカビ・衛生面」「気圧変化による頭痛」「夜の寝苦しさ」の3つ。これらを植物の力でスマートに解決していきましょう。
お部屋のジメジメとサヨナラ!「抗菌・カビ対策ルームスプレー」
梅雨時に一番気になるのが、お部屋や水回りの「カビ」や「生乾き臭」ではないでしょうか。 部屋の湿度そのものをゼロにすることはできなくても、空気をクリーンに保つことはアロマテラピーの得意分野です。
植物の中には、カビの繁殖を抑える強力な「抗真菌作用」や、雑菌の繁殖を防ぐ「抗菌作用」を持った精油が多く存在します。これらを取り入れることで、健康的で清潔な空間をキープできるだけでなく、憂鬱なお掃除の手間をグッと減らすことができるのです。
おすすめの精油:カユプテ
筆者matsuがおすすめしたい精油が「カユプテ」です。ティートリーやユーカリと同じフトモモ科の植物で、すっきりとした爽やかな、少しツンとするクリアな香りが特徴です。非常に優れた抗菌・抗真菌作用を持っており、お部屋の空気を一瞬でリフレッシュしてくれます。ティートリーよりも少し甘みがあり、マイルドで親しみやすい香りのため、ハウスケアにとても使いやすい精油です。
空間を清浄にするクリーンルームスプレーの作り方
準備するもの:
- スプレー容器(遮光性のガラス製またはPP・PE製)
- 無水エタノール:5ml
- 精製水(またはミネラルウォーター):45ml
- カユプテ精油:5滴
- ペパーミントやレモンなどの精油:計5滴(お好みでブレンド)
作り方:
- スプレー容器に無水エタノール5mlを入れます。
- そこにカユプテなどの精油を計10滴加え、容器を振ってエタノールと精油をしっかり混ぜ合わせます。
- 精製水45mlを加え、全体の蓋を閉めてよく振り混ぜたら完成です。
使い方:
お部屋の空間にシュッとひと吹きするだけでなく、カビが気になるお風呂場の壁や、靴箱、洗濯物の部屋干しスペースの周りに吹きかけることで、嫌なニオイやカビの発生を優しく防いでくれます。
朝の重たい頭をシャキッとさせる!「頭痛対策リフレッシュオイル」
梅雨の朝、目が覚めた瞬間に「あ、やっぱり今日も頭が重い」と絶望することはありませんか? 低気圧による頭痛は、血管の拡張や自律神経の乱れが主な原因と言われています。
そんな朝は、痛みを無理に我慢するのではなく、香りの力で脳に「シャキッと目覚めるスイッチ」を入れてあげましょう。血管を適度に引き締め、痛みの感覚を和らげる効果を期待できる精油が味方になってくれます。
おすすめの精油:ペパーミント
頭痛対策の王様といえば、なんといっても「ペパーミント」です。主成分であるメントールには、肌に触れるとひんやりとした冷感を与える作用や、ペパーミントの香りを嗅ぐだけで頭痛の痛みが和らいだという研究データもあるほど、強力な鎮痛・リフレッシュ作用があります。モヤモヤとした頭の霧を、一吹きで晴らしてくれるような即効性と爽快感があります。
筆者matsu直伝! こめかみスッキリ頭痛ロールオンオイル
準備するもの:
- ロールオン容器(または小さな遮光瓶):10ml用
- ホホバオイル(または植物性キャリアオイル):10ml
- ペパーミント精油:1滴
作り方:
- 容器にホホバオイルを10ml注ぎます。
- ペパーミントとラベンダーの精油をそれぞれ1滴ずつ落とします。
- 竹串などでよくかき混ぜるか、容器の蓋を閉めて優しく転がすように混ぜ合わせます。
使い方:
頭が重いな、痛くなりそうだなと感じたら、このオイルを指先に少し取るか、ロールオンで直接「こめかみ」や「首の後ろの生え際」にコロコロと塗布します。 その後、指の腹で優しく円を描くようにマッサージしてください。ペパーミントのひんやりした刺激とすっきりした香りがじんわりと広がり、頭が軽くなります(※目の周りは避けて塗ってくださいね)。
熱気と湿気で眠れない夜に。「安眠を誘うリラックスピロースプレー」
夏の夜は、気温以上に「湿度」のせいで寝苦しくなりがちです。寝具がなんとなく湿っぽく感じたり、体が火照って寝付けなかったりすると、睡眠の質が落ちて日中の疲労や頭痛が悪化するという悪循環に陥ってしまいます。
夜のセルフケアで大切なのは、緊張モードになっている交感神経をオフにして、リラックスモードの副交感神経を優しく優位にしてあげること。お布団に入った瞬間、呼吸が自然と深くなるような環境を整えましょう。
おすすめの精油:スイートマジョラム
安眠といえばラベンダーが有名ですが、この時期にぜひ試していただきたいのが「スイートマジョラム」です。少しスパイシーで温かみのある、どこか懐かしいハーブの香りがします。 スイートマジョラムは「心と体を温める精油」と言われており、強い不安や孤独感を包み込んで安らぎを与えてくれるほか、自律神経を深く鎮静させる作用に優れています。冷房による冷えや、湿気による不快感で強張った心身を、優しくほどいてくれます。
枕元を癒しの空間に変えるピロースプレー
準備するもの:
- スプレー容器:30ml用
- 無水エタノール:5ml
- 精製水:25ml
- スイートマジョラム精油:1滴
- マンダリン精油:2滴
- フランキンセンス精油:1滴
作り方:
- 容器に無水エタノール5mlを入れ、精油を計4滴加えます。
- よく混ぜ合わせた後、精製水25mlを加えてさらにしっかりと振ります。
使い方:
お休みになる10〜15分ほど前に、枕やシーツなどの寝具から20cmほど離してシュッとスプレーしておきます。 お布団に入った瞬間、ふんわりと優しい香りに包まれ、自然と深い呼吸ができるようになります。湿気による不快感がすっと消え、朝までぐっすり眠れるお守りのようなスプレーです。
雨の日だって、心地よく。アロマテラピーで自分を愛でる時間を
今回のコラムでは、私自身が活用するアロマクラフトをいくつかご紹介しました。実践して良かったレシピはたくさんストックしているので今後も良い機会にご紹介できればと思っています。
自分の力では変えられないお天気にイライラしてしまう時は、ぜひ一度立ち止まって、ディフューザーに精油を1滴落としたり、手作りのスプレーを空間に広げてみてください。どれも簡単な一手間で、ガラッと気分を切り替えることができます。
ほんの少しの香りの工夫で、あなたの梅雨の暮らしが、今よりもっと心地よく、愛おしい時間に変わりますように。
※ご紹介したスプレーは1〜2週間(ロールオンは約1ヶ月)で使い切るようにしてください。

